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陶芸体験

以前のブログでも紹介をさせて頂きました清水久嗣先生の窯元に社中の皆とお邪魔させていただき陶芸体験をしてきました。

清水久嗣先生と弟の仁先生のご指導の下、時間の経つのも忘れ楽しい作陶体験をさせて頂きました。

【受講生のコメント】

先日初めて陶芸体験に参加しました。

この度は車での移動という事もあり当日は渋滞を避ける為に清水先生の窯元がある三重県に向けて早朝から東京を出発しました。そのお陰もありお昼前には三重県に到着する事が出来ました。清水先生のお宅は山中の長閑な場所にあり、野生の動物(猿や鹿)なども出てくるとの事でした。敷地内には清水家歴代の作品が展示されている建物や日常生活にも使える食器(お皿や湯呑み茶碗、箸置きなんかもありました)などが販売されている建物、そして立派なお茶室もありました。

坂を登っていくとそこには大きな大きな登り窯(作品を焼成する窯)があり沢山の作品が登り窯の中に入って3日間掛けて薪をくべ火を窯全体に行き渡るようにして作品を焼き上げると説明を受けひとつの作品を作り上げるのに多くの工程と時間を要するのだなぁと驚いてしまいました。

それぞれご説明頂きながら拝見をしたあと先生の工房へ案内されました。工房には大きな机がありそこに丸まった土の塊が人数分置いてありました。清水久嗣先生と弟の仁先生のお二人から作成についての細かな説明をして頂き作成に取り掛かりました。

普段先生が作品を作るときはロクロ(土を回転代の上に乗せ抹茶茶碗などの形を作り上げる仕方)を使用して作成するようですが、私たちには手作りを楽しんで欲しいとの事から手捻りでの作成をご指導下さいました。

手のひらを使って土を紐状にしてそれを何度も繰り返して紐状の土を重ねていくと面白いことに茶碗の形が出来上がってきます(先生方のお手伝いのお陰ですが笑)ただここからが大変でした。茶碗の形が出来上がってきたものの重さはいつもお稽古で持っているお茶碗とは程遠く、外側・内側共に削っていかなければなりません。ただ穴が開いてしまう恐れから、なかなか勢いよく削る事ができません。削れど削れど軽くならずただただ時間が過ぎていきます(汗)何度も先生方に厚みを確認してもらい、まだまだと言われては削る作業を繰り返してようやくOKを頂けました。

その後まだ少し時間があったのでロクロも体験させて頂きましたが、ロクロに関しては普段の先生方の回転スピードに比べかなりゆっくり回転していたとは言え私自身は速すぎて何をしているかさえ理解ができず本当に体感させて頂いた程度のものでした。

一日を終え作陶は想像以上に難しく精神的にかなり疲労感が漂いました。普段何気なく手にしていた抹茶茶碗ですが、作り上げるのに沢山の工程があり、形を作り上げるだけでもかなりの修練を積まないといけない事を知りました。今回の体験を経て、抹茶茶碗の見た目だけではなく、どのような過程を経てこのような形になったのか何処に注目してお茶碗を拝見するといいのかという部分に興味が湧くようになりました。

明くる日は朝早くから窯元にお邪魔して高台の仕上げもさせて頂きました。お茶の入る部分に対してどういった高台がいいのか感性で作り上げるとの事でしたが茶道を習い始めて間もない私にそのような感性はまだまだ身についていないので先生方のご指導のまま高台を削る作業をさせて頂きました。

最後は手作りした茶碗が乾燥したことによって少しひび割れのようになっている部分があったので指で擦り肌を整える作業をして全ての工程を終了しました。

最後は先生方にお礼を申し上げて清水先生の窯元を後にして帰路に就きました。

とても充実した一泊二日の陶芸体験旅行でした。

清水先生方作り手がひとつの作品を作り上げるのにかなりの修練と時間を費やすように、私もこれからの茶道のお稽古にできる限りの修練と時間を費やし、先生の作品を使うに相応しい使い手にならなければと強く感じた旅でした。完成した作品が届くのがとても楽しみです。またこのような機会があればぜひ参加させていただきたいです。